RULEどうやって撮っているか
撮影は、公道や、誰でも入れる開かれた場所から行います。飲食店やモールのように、客として入れる場所も含みます。行動を外から見て記録することと、他人の私的な領域に立ち入ることは違います。前者が調査です。
建物の中には入りません
コンドミニアム、ホテル、オフィスビルの内部には立ち入りません。できないからではなく、そうしないと決めているからです。
そのため記録するのは、出入口を通った時刻と、そのときの様子です。誰と一緒だったか、何を持っていたか、次に出てきたのはいつか。中で何が起きていたかは書きません。見ていないことを書けば、報告書全体の信用がなくなります。
車で追うか、バイクで追うか
バンコクは渋滞が激しい街です。車で追っていると、対象者を見失うのではなく、追いつけなくなります。詰まった車列の中では、距離が開いたまま動けません。ですから市内では、バイクを使う場面が多くなります。
一方で、県をまたぐような長い移動には車を使います。距離と時間が長くなると、バイクでは続きません。細い路地に入られた場合も判断が変わります。車では入れない道でも、バイクなら入れます。ただし、入れば目立ちます。
雨季のスコールの時間帯は、バイクが使えません。この時期は組み立てそのものを変えます。
そして、追うことよりも優先しているのは、事故を起こさないことです。交通量が多く、一度事故になればその日の調査はそこで終わります。無理をして追い続けることに、意味はありません。
気づかれそうなときは、止めます
絶対に気づかれない、とは申し上げません。人が人を追う以上、そういう保証はできません。
ですから、様子がおかしいと感じた時点で引きます。無理に続けて気づかれると、対象者は行動を変えます。そうなると、その後は誰が何をしても確認できなくなります。一日を取り返そうとして全部を失うより、日を改めるほうが結果として早いという判断です。
地方や小さな街では、この判断がとくに早くなります。よそ者が目立つ土地では、粘ることが直接リスクになるためです。
撮れなかったことも書きます
対象者が終日動かない日があります。雨季のスコールで視界が効かない時間帯もあります。渋滞で距離が開くこともあります。そうした日は、確認できなかったという事実をそのまま書きます。
夜間や屋内の照明の下では、写るものに限りがあります。写真に写らなかった部分は、時刻と状況の記録で補います。何がどこまで確認できたのかが分かる形にしておくことが、後で効いてきます。