送金後に連絡が途絶えた投資話の確認

タイ探偵

送金後に連絡が途絶えた投資話の確認

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CASE

振り込んだあとに、連絡が取れなくなった

バンコクのコンドミニアムへの投資として、日本円で2,000万円ほどを指定された口座に振り込んだあと、担当者と連絡が取れなくなった——50代の男性からのご相談でした。名刺とウェブサイトに記載されていた不動産会社について調べたところ、その名前の会社は登記上、存在しませんでした。

ご相談の時点で手元にあったのは、振込先の口座番号、相手が名乗っていた氏名、名刺、そしてやり取りしていたメッセージの履歴だけです。ご本人はタイに土地勘がなく、どこに何を相談すればよいのかも分からない状態でお越しになりました。

お受けしたのは「相手が実在するのか、いまどこにいるのか」を確認することです。回収や交渉は弁護士の領域ですが、どこに誰がいるのかが分からないままでは、その先の手続きも始まりません。まず事実を確かめるところからお引き受けしました。

本ページは実際にお受けしたご相談をもとに、ご依頼者様の許可を得て、個人および法人が特定されない形に改めて掲載しています。

01何が起きていたのか

ご相談の内容を伺いながら、勧誘から連絡が途絶えるまでの経緯を順に確認しました。個別の事情はそれぞれ異なりますが、話の運び方には共通する形があります。

利回りの提示年利15%という数字が最初に示されていました。相場と比べて高いかどうかを判断する材料を、ご本人は持っていませんでした。
買取の保証5年後に購入時と同じ価格で買い取るという説明がありました。この約束を守れるかどうかは、約束した側の資力にかかっています。
日本語での応対やり取りはすべて日本語で、書類も日本語で用意されていました。言葉が通じることが、そのまま安心につながっていました。
急がせる説明残りの区画が少ないという説明があり、検討する時間が短く区切られていました。
個人口座への送金振込先は会社名義ではありませんでした。送金の時点では、そこに疑問を持たれていません。
送金後の断絶着金の確認後まもなく連絡先が変わり、事務所として案内されていた住所にも訪ねる相手がいなくなっていました。

名刺とウェブサイトに記載されていた会社は、登記の記録に存在しませんでした。タイの法人登記は公開情報のため、契約前でも会社名から確認できます。この一点だけでも、送金前であれば判断は変わっていた可能性があります。

その投資が有利かどうかではなく、相手が説明どおりの相手なのかを確認するのが調査の役割です。

02手がかりをどこに求めたか

ご相談の最初にいただいたご質問は、「振込先の口座から相手を特定できないか」というものでした。これはできません。銀行が持つ口座名義や届出内容は、捜査機関の手続きや裁判所を通じてはじめて開かれるもので、第三者が照会する制度は存在しません。

実際に手がかりとなったのは、相手が残していった痕跡のほうでした。

  • 名刺と契約書類に記載されていた住所、電話番号、会社名
  • ウェブサイトのドメイン登録情報と、掲載されていた写真の撮影場所
  • タイの法人登記(公開情報)に、その会社名・住所で登録があるかどうか
  • 案内を受けた事務所とコンドミニアムの、現地での現況
  • やり取りの履歴に出てくる待ち合わせ場所と、その周辺
  • 建物の管理者や周辺の不動産関係者から伺える範囲の話

いずれも、公開されている情報か、現地で足を運べば確認できることです。ひとつひとつは相手の居場所を示しませんが、重ねていくと行動の範囲が絞られていきます。この事例では、相手が使っていた電話番号が別の物件の広告にも出ており、そこから確認の起点が定まりました。

「口座から追える」と持ちかけられた場合はご注意ください。

被害に遭われた方に対して、口座情報から相手を割り出せる、送金したお金を取り戻せる、と申し出てくる相手があります。取得できる仕組みが存在しない以上、そう述べる根拠を確認する必要があります。二次的な被害として、当社にご相談が寄せられることも少なくありません。

03確認の経過

確認は6日間で行いました。相手に気づかれると所在が動くため、接触は行わず、外から確かめられることだけを積み上げています。

  1. 準備 手元の資料を突き合わせる

    名刺、契約書類、メッセージの履歴、ウェブサイトの控えを並べ、記載されている会社名・住所・電話番号を書き出しました。あわせてタイの法人登記を照会し、その名称・住所での登録がないことを確認しています。この時点で、会社としての実体はないという前提が立ちました。

  2. 1日目 事務所として案内されていた住所

    ご依頼者様が商談で訪れた住所を確認しました。時間単位で借りられる貸室で、常設の事務所ではありません。受付には、その会社名での入居記録がありませんでした。契約書に印字されていた住所も、同じ建物の別区画を指していました。

  3. 2〜3日目 物件そのものの現況

    投資対象として案内されていたコンドミニアムは実在しました。ただし販売しているのは別の会社で、ご依頼者様が説明を受けた区画は、以前に別の方へ引き渡されていました。物件が架空だったのではなく、実在する物件を使って話が組み立てられていたことになります。

  4. 4日目 残っていた連絡先からたどる

    相手が使っていた電話番号が、別の物件広告にも掲載されていました。掲載されていた氏名は名乗っていたものと異なります。広告に出ていた案内先を確認したところ、同一人物が別の名前で応対していることが確認できました。

  5. 5〜6日目 所在と生活の確認

    案内先への出入りを確認し、そこから移動先をたどって滞在先を確認しました。日中の行動と、同席している人物の有無まで記録しています。接触は行っていません。滞在先は短期の賃貸で、いつまで留まるかは分からない状態でした。

確認は公道および公開された場所から行っています。建物内部への立ち入りや、身分を偽っての面会は行いません。

04報告と、その後

6日間で確認できたことを、日時と場所が特定できる形で報告書にまとめました。事務所として案内されていた住所の実態、法人登記に該当がないこと、物件の販売主が別であること、別名で活動していること、そして現在の滞在先。写真は撮影時刻と場所が分かる形で添付しています。送金されたお金がその後どこへ移ったかについては、記載していません。

その先の手続きについて

ご報告のあと、ご依頼者様は弁護士にご相談のうえ、現地警察への被害の届出を進められました。弁護士の選任も届出も、ご依頼者様ご自身が行われたものです。当社がお渡しできるのは、そこで使っていただける事実と記録です。

所在が分かることと、返ってくることは別です

どこにいるかが確認できても、支払われたお金が戻るとは限りません。相手が国外へ移動すれば、手続きはさらに時間を要します。確認できた事実をお渡しするところまでが、当社の役割です。

確認に至らない場合もあります

この事例では、相手が別の広告に痕跡を残していたためたどることができました。連絡手段が使い捨てられ、現地に足跡が残っていない場合は、所在の確認に至らないこともあります。着手前に、何が手がかりになりそうかをご説明したうえで、進めるかどうかをご判断いただいています。

FAQよくあるご質問

振込先の口座から相手を特定できますか。

口座の情報は、捜査機関の手続きを通じて開かれる仕組みになっています。一方、相手が外に残した情報からたどり着けることは少なくありません。今回もその形で確認しました。会社を名乗っていた場合、タイの法人登記は公開されているため、その名称で登記があるかどうかは確認できます。何が手がかりになりそうかは、お手元の資料を拝見すればご説明できます。

送金したお金は取り戻せますか。

当社が対応するのは事実確認までで、回収の代行はお受けしていません。相手の実態や所在を確認し、その先で使っていただける形の記録をお渡しします。法律事務所からのご依頼も受けており、現地の大手法律事務所とは案件を通じた関係がありますので、手続きに進む段階になっても現地でのやり取りは当社が続けられます。

相手がすでにタイを離れていた場合はどうなりますか。

その時点までに確認できた事実をご報告し、いったん区切ります。移動先の国が分かっている場合は、その国で対応できるかを個別にご相談させてください。韓国・台湾・ベトナム・マレーシアなど、現地の体制がある国であれば引き継げます。

契約する前に相手を確かめておくことはできますか。

できます。会社が登記されているか、案内された事務所が実際に使われているか、担当者が名乗っているとおりの立場にあるか。いずれも送金前であれば確認できます。費用も、被害が生じたあとに所在を探す場合より大きく抑えられます。高額な取引を前にして迷われている段階でのご相談を、多くお受けしています。

送金の前でも、あとでも、まず無料でご相談ください。

まだ振り込んでいない段階であれば、相手が説明どおりの相手なのかを確認できます。すでに連絡が取れなくなっている場合は、いま手元にある資料から何をたどれるかをご説明します。「確認できそうにない」とご案内することもあります。日本にいらっしゃるまま、LINE・メール・お電話でご相談いただけます。秘密は厳守します。

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